AKKOのるんるん日記

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藤沢とおる原作「GTO」に出てくる少年少女達

藤沢とおる原作のGTO反町隆史、またEXILEAKIRAの主演でドラマ化された作品である。

 

大津市などの陰湿極まるイジメ問題、2014年に発生した佐世保での女子高生の殺人、そして昨年の川崎市での中学生の殺害など少年少女が犯す犯罪は今やその常識を超えるものであり、深刻なものとなっている。

 

その中において、この作品が教育界、社会に示すメッセージを放っているように思えてならない。

 

それは、この作品に登場してくる生徒達は皆大きな傷を持ち、トラウマを心に抱えている。

 

元々、教師いじめをしていることからわかるように生徒達は大人を信用していないというところから始まる。

 

そして、精子バンクで生まれた天才少女神崎麗美

性的虐待を受けていたという渋谷翔

性的暴行を受け男性恐怖症を持つ常盤愛など。

 

 

この、藤沢とおるのキャラクター設定は目を見張るものがある。

人物設定の天才と言ったら、映画界の大王者黒澤明、また脚本家の大王者橋本忍などがいる。

黒澤明は、七人の侍の際、一人の人物に対して、生まれてからのことや、振り向き方、歩き方などノート一冊にまとめたという。

橋本忍は、変人じみてるが電車で乗ってて目の前に座ってる人の身なりから、どんな人か想像して、ノートに記し、脚本執筆の依頼が来ると「次はこの人を使おう」と選別していたほどであった。

 

「人物が立てばドラマは自然と展開できる」とある脚本家は言った。

 

藤沢とおるの人物設定、なかんずく時代や環境、そして少年少女の思春期の際の精神的感情をとらえ、見事に表現しきっている。

 

ともあれ、そうし傷ついた生徒達にグレートティーチャー鬼塚英吉は真正面からぶつかり蘇生させていく。

 

鬼塚の破天荒な行動もあり、これをたかが漫画と見る人もいるかもしれない。

 

現実の教育現場はそう甘くないと思うかもしれない。

 

しかし、現代において鬼塚英吉と生徒達の向き合う姿に学ぶことは多いのではないだろうかと思う。